「飢え」レッスン
最近、子どもたちの食欲が半減しています。
クリスマス、お正月、誕生日、とハレの日が続いて食べ過ぎたようです。
自然とプチ断食している子どもたち。
大人のように頭で考えるのではなく、
子どもたちは体に正直です。
人間の長い歴史をひもとくと、
人間の体は飢えには素晴らしい能力を発揮しますが、
食べ過ぎへの対応は苦手のようです。
飢えで血中ブドウ糖が尽きてしまうと、
体内に蓄えられた脂肪やたんぱく質を
エネルギーに変え、飢えをしのぎます。
3大栄養素が一つでも欠けると、
脂肪がタンパク質になったり、
炭水化物が脂肪の代わりをしたり、
体は足りないものを補おうと対処する力、
驚くような柔軟性をもっています。
一方、食べ過ぎの防衛としては
今のところ、インシュリンを分泌して血統を下げる程度
しかできないと言われています。
不運なことに
飽食の時代に生まれた私たち日本人は、
栄養をたくさん取るために
たくさん食べることを推奨されてきました。
飢えという経験にも慣れていない私たちは
空腹に対する感覚、耐性が衰え、鈍くなり、
一食抜いただけでもフラフラとなってします。
そうなるとさらに、3食たべなければ、と思いがちです。
ビタミン、ミネラル、タンパク質、鉄分が不足、
それを補うための食やサプリメントの情報があふています。
でも、病気は一向になくなりません。
近年、科学の分野で、少食が
私たちの寿命に大きく関係あることが
たくさんの研究は発表されてきています。
1か月間に5回の食事制限(34~54%カロリー減)を3か月続けたマイスは、
老化、糖尿病、心臓病、ガンのリスクが減り、しかも
記憶力の向上、細胞の老化が遅くなり、、寿命が延びた、
という報告は有名ですね。(Cell. Metabolism,2015)
現代人はどうしても科学のデータに弱いところがありますが、
逆にこれがプラスすることも多いですね。
今から食べようとしているものは、
本当に体が欲しがっているか、
心を満たすために、
舌を喜ばすために
食べ物を使っていないか、
浄化の季節、春に向けて、
自分の体と心をしっかり見つめてみませんか?