感情は社会生活に欠かせない機能の一つ。
快・不快というサインをだして
身体的危険を察知し、
コミュニケーションの手段として
人と人の間を繋げたり、遠ざけたり。
とても重要な役割をしています。

その反面、
不完全であいまいで、論理的でない感情は
私たちの心を揺れ動かし、
時には疲れさせてしまいます。

アメリカのインディアンはそんな感情を、
心に「オオカミを飼っている」と表現しました。

古来のヨギーたちは「馬を操縦する御者」として
「手綱」を「感情」
「御者」を「知性」
と表現しました。

さて、私たちの感情には
ある固有のパターンがあります。
チェックしてみましょう。

待ち合わせの時間に夫や恋人が遅れ、
しかも連絡がない、
電話しても電話に出ない。
一瞬どう感じるか、
自分に聞いてみましょう。

・また遅れて!と怒りがフツフツ湧いてくる。
・事故にあったのかな?と不安になる。
・あまり大切に思われてないのかな?と悲しくなる。

後で、遅れたのは道端でけがしていた子どもを
助けていたからだと知ると、
そんな感情は一瞬にしてふっとび、
相手への尊敬と幸せを感じるでしょう。

このように、私たちの「脳」は
出来事に対する見方が変わる(=認知が変わる)と
いつものパターン化された感情を
「修正」し、感情をコントロールできる力があります。
(Aamodt&Wang, 2019)

では、どうやって感情コントロールするか、

①まずは、嫌な出来事から「気をそらす」。

単純で原始的ですが、これは科学的にも有効的だと分かってきました。
気をそらしている時は感情にかかわる脳領域(「島」)の活動が低下し、
感情コントロールにかかわる領域(「前頭前野」「前帯状皮質」)の
活動が高まるようです。

②意識をコントロールする。

瞑想やヨガをしている状態です。
脳スキャナーで、瞑想中に痛みを感じるほどの刺激を観察したところ
痛みを感じる脳の領域は反応していなかったという報告がありました。

③再評価してみる。

見方を変えるとそれに対する感情も変わる。
カウンセリングがこれです。
(Aamodt, S.,2009)

遅刻ばかりする生徒に対して、
憤慨する毎日だったけれど、
家計を助けるために早朝バイトをして
学校に通っていたことを知ったとき、
その生徒への認識がずいぶん変わります。

感情を冷静に受け止め、
マイナス感情も楽しめるようになれば、
人生の幅が広がります。

実際、マイナス感情・プラス感情に関係なく、
自分の感じたいよう感情を味わえる人は
うつ病のリスクも低く、人生の満足度も高いようです。
(American Psychological Association, 2017)

自分の感情のパターンを知り、
本当の気持ちを知り、
否定せず受け止め、楽しむ。
正しく感情をしることは
幸せへのカギの一つのようです。

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