残暑厳しい夏の夜は寝苦しく、
また逆にクーラーで体が冷え循環が悪くなり、
不眠のトラブルでお悩みの方が多い。
特に、月経、妊娠、出産や更年期などで
ホルモンバランスがめまぐるしく変化する女性に
睡眠障害が起こりやすい。
人間は食べ物が断たれても
数か月は生きることができますが、
睡眠を断たれると、
1週間ももちません。
人間生活を営むための基礎を作ってくれる睡眠。
是非、質のいい睡眠をとりたいものです。
入眠を助けるお勧めの方法は
(詳しくは次回)
・寝るまえのストレッチやヨガで体温を上げる
・日中の運動
・甘酒や葛
特に甘酒の不眠効能はすばらしい。
睡眠を誘発する物質の一つに
アデノシンという物質があります。
( Buday P, Carr CJ, Miya TS、1961)
(Curr Neuropharmacol. 2009 Sep; 7(3): 238–245.)
甘酒は発酵する段階で
発酵前の米と比べ
このアデノシンが数十倍も増えます。
就寝前に甘酒をとると
私たちの脳内にある
アデノシン受容体が活性化し、
睡眠が誘発されます。
実験によると
アデノシン受容体欠損マウスには
睡眠障害がおこり
さらに認知機能も
うまく働かなくなっていた
との報告があります。
(Bjorness TE, Kelly CL, Gao T, Poffenberger V, Greene RW,2009)
眠りと認知も深く関係あるようですね。
お勧めは、コップ1杯[200ml]を寝る1~2時間前に飲む。
身体に吸収されるまでに少なくとも1時間かかります。
そして少し温めて飲むのもポイント。
内臓を冷やさないように。
そして歯磨きもお忘れなく!(^^)!
※ちなみに、コーヒー、緑茶、紅茶に含まれているカフェインは
アデノシン受容体をカバーする働きがあります。
結果、アデノシンをブロックすることになり
睡眠をさまたげ、心身を覚醒します。
※そして、アルコールは、一時的には眠気を誘いますが、
脳は麻酔作用で一時的に眠くなっているだけ。
2,3時間でアルコールは分解されるので、
長続きはせず、夜中に目が覚めがち。
かえって眠りが不安定になります。
さらにアルコールには中毒性があるので、
また欲しくなる。
就寝前のコーヒー、アルコールにはご注意。