ここ数年で日本もずいぶん
ベジタリアン人口が
増えたように感じます。
でも、まだまだマイノリティーな日本社会。
一方、肉類が食文化の長い歴史を持つ
ヨーロッパやアメリカでは今、
ベジタリアンやオーガニック食材への
注目が高まってきています。
ヨーロッパ・アメリカの大都市では
どこへ行っても
ベジタリアン、オーガニック、ヨガ
が健康のキーワードになっていて
街のあちらこちらで、
スタジオやレストランを
見かけるようになってきました。
ヨーロッパでもベジタリアン大国はドイツ。
とくにベルリンは健康志向が高く
現在人口の10%がベジタリアン、その内約70%が女性です。
ベルリンはヨーロッパで一番のベジタリアン人口を誇ります。
偶然ひと月前にベルリンに行く機会がありました。
たいていのレストランでは
ベジタリアンメニューが必ず用意され、
スーパーにもベジタリアン食材、
オーガニック食材コーナーがあり、
店員さんも詳しく、
ヴィーガン、ラクトベジタリアンなど、
細かい指定もされていて買い物がとてもしやすかったです。
何より、うれしいことに値段は
日本の半額に近く、
ベジタリアンが普通に暮らせる町でした。
<ベジタリアンってなんだろう?>
さて、ベジタリアンはvege=野菜、
が語源だと思われる方が多いのですが、
実は「活気ある、健全な」という
ラテン語vegetusに由来すると言われています。
※ベジタリアンについてもっと詳しい情報です
→ 日本ベジタリアン協会
<何故肉なし生活をするの?>
ベジタリアンになる理由は
人それぞれにストーリーがあり、
哲学、生き方まで関わる話になってきますが、
大きく分けて次のような理由があります。
①健康上の問題:
②倫理的、哲学的な理由:
③地球環境の問題:
④宗教上の理由:
①健康上の問題の主な理由は、
肉類には脂肪が多く食物繊維が少ないため、
消化に時間がかかり体にたまりやすいこと。
体に老廃物がたまると、
肌のトラブル、生理トラブル、
ひどい時には肝臓病、腎臓病、
ガンや腫瘍といった病気として
現れやすいからです。
②地球環境の問題:
肉の処理には多くの水や電気、石油が必要であること。
1㎏の肉を育てるのに水や穀物、
牧場が大量に必要だと言われています。
先進国では肉食が増加し、
たくさんの家畜を育てるために
森林が伐採され続けています。
このことが地球環境の変化による
干ばつ、洪水、食糧危機に直接関係あるかは
明確ではありませんが、無縁ではありません。
週に1回でも肉食を控えると、
体と環境への負担を軽くすることができる、
という理由からベジタリアンを選ぶ人もたくさんいます。
③倫理、哲学的な理由:
例えばヨガでは菜食を推奨します。
健康的な理由のほかに、
ヨガの哲学的な理由が大きく影響しています。
ヨガの最初の教えヤマ(Yama)をひもといてみると
さらに5つの教えがあります。
Ahimsa (アヒンサ) : 非暴力
Satya (サティヤ) : 正直
Asteya (アスティヤ) : 盗まない
Brahmacharya (ブラフマチャリヤ) : 自制心を持つ
Aparigraha (アパリグラハ) : 貪らない
ヨガではヴィーガンを実践することでこの5つの教えが実行され
心身ともに浄化されると考えます。
欧米に比べると日本はまだまだヴィーガンが生きづらい社会ですが、
正しい食事のとり方を伝えることで、もっと広がりを見せてくれることを期待します。
④宗教上の理由
宗教上の戒律で肉を食べない場合があります。
有名なところでは
イスラム教は豚肉ヒンズー教は牛肉
ユダヤ教は豚ジャイナ教は肉全般
2020年の東京オリンピックをめざして、日本の国際化は進んでいます。
スムーズな国際交流をするためにもこういった知識は必要ですね。
<まとめ>
ずいぶんと地球の温暖化がすすみ、
今年は日本列島も災害続きで
確実に気候が変わってきています。
未来の食糧難も心配されています。
また心臓系、循環器系の病気の増加、
アルツハイマーやパーキンソン病といった
神経疾患の急増は食べ物を含めた
生活スタイルの変化が大きく関わっていると言われています。
地球環境のため、健康維持のため、
1週間に1回、肉なしデーを
作ってみるのもいいかもしれませんね。