妊婦と子どもとカフェイン

無類のコーヒー好きだでしたが、
かれこれ15年以上飲まない生活が続いています。

コーヒーをやめるきっかけは
2回の妊娠出産でした。

妊婦には良くないから、
子どもによくないから、
という理由ではなく

体がまったく受け付けなくなってしまった。
匂いは好きでも飲むと気分が悪くなる
それがきっかけでした。

意図もしなかったカフェインなし生活。
いったい私の体はどうなっていたのでしょう?

今日はコーヒーの中に含まれるカフェインが
どう妊婦と子どもに影響するかのお話です。

これを知っていれば
カフェインと上手に付き合える!
そんな情報を前回 私がコーヒーをやめた理由 [カフェインの健康への影響]
と2回にわたってお伝えします。

<薬としてのカフェイン・毒としてのカフェイン>

前回の続きですが、
カフェインは毒にも薬にもなりえる物質。

脳の中枢神経を刺激して主に
以下の3つの作用を引き起こすと言われています。

1覚醒作用

目覚ましにいいカフェイン。
私は朝は必ずコーヒーを飲んでいました。
目をさまし、一日のいいスタートをきるため。

これは脳内にある「眠りを誘うアデノシンを(アデノシン受容体と結合して抑えて
脳を覚醒させます。

4,5時間はもつようです。

2.鎮痛作用

血管を収縮させる作用があるため、
血管の拡張によって起こる痛み
(頭痛など)に効果があり
頭痛薬や風邪薬の成分としてもカフェインが使われています。

3.利尿作用

実はカフェインは一時的に血圧を上昇させる傾向があります。
でもそのあと尿の量を増やし血液の中から余分な水分を減らすことで、
血圧を下げる効果があるといわれています。

その他、
コーヒーは適切に摂取するとガンを抑制するという話は
有名な話ですね。

でも薬は毒にもなりえます。

脳の中枢神経の興奮が続くと、
集中力の低下、疲労感、頭痛が起こりやすくなります。

カフェインには胃酸分泌促進作用があり、
胃粘膜傷害を引き起こしやすく、
少しのカフェインで胃痛を訴える人もいるとのこと。

体重やカフェインへの感度の違いによって
効き目は人それぞれ違うので、
自分の体と話し合いながら飲むのがベストのようです。

<妊婦と子どもへのカフェインの影響は?>

では、妊婦と子どもへの影響はどうでしょうか?
こちはらはっきりとしたガイドラインがあります。

世界保健機構(WHO)の2016年に公表された勧告によると
カフェイン大量摂取は胎児の成長を遅らせ、
出生時の低体重、早産、死産と関連する可能性がある、と示唆しています。

妊娠中は、母親の血液にカフェインがとどまりやすい傾向があるため
妊娠中は一日300㎎を超えないようカフェイン摂取量を制限するように注意を促しています。

https://www.fsc.go.jp/factsheets/index.data/factsheets_caffeine.pdf

私の場合、
大量に飲んだわけではありませんでしたが、
体内の赤ちゃんが「これは取ったらダメ!いらない!」と
敏感に反応し、勧告していた結果
「気分が悪く」なったのかもしれません。

※カフェインは紅茶、清涼飲料水、チョコレート、
コーラナッツ、エナジー ドリンクなどに含まれますが、
コーヒーは高カフェイン摂取の最も一般的な原因の一つ。

※カフェイン含有量
コーヒー200mlには80~100mg
紅茶、緑茶はその半分
エナジードリンクには80~150㎎
眠気防止薬には1回量につき100~160㎎

<カフェインは胎児の発育遅延にも影響?>

妊娠8~12周の妊婦2,635人のカフェイン摂取量の数値化をし、
唾液検査よりカフェイン半減期を測定した研究がありました。
(イギリス・レスター大学&リーズ大学共同研究、2008)

200㎎のカフェインを摂取した場合胎盤の血流が25%低下。
胎児にはカフェイン代謝に必要な酵素がないため分解できず
何らかの影響(ここでは発達遅滞のリスク)があると示唆されていました。

研究グループは
妊娠を考えている女性に対して受精前に
全ての飲食物からのカフェイン摂取を減らすよう、

また妊娠が確認されればカフェイン摂取を止めるか、
減らす努力をすべきであると提案.

<カフェイン摂取量が非常に多かったお母さんから生まれてきた子どもは肥満になる!>

カフェインの大量摂取は
妊娠中だけでなく、
出産後も子どもに影響を与えているようです。

妊婦がカフェインを過剰に摂取すると、
子どもが成長してからの
太りすぎや肥満リスク増大を招く可能性がある

という研究結果が、
2018年の医学誌に発表されています
(ノルウェー公衆衛生研究所、2018)

これは1999~2008年にかけて
ノルウェー人の女性約5万人を対象に、
妊娠中に摂取したカフェインの量と、
生まれた子どもが生後6週間から8歳になるまでの
成長パターンを調べた大規模調査です。

カフェインの摂取量は自己申告に基づいて、
「少ない(1日当たり0~49ミリグラム)」
「平均(同50~199ミリグラム)」、
「多い(同200~299ミリグラム)」
「非常に多い(同300ミリグラム以上)」
の4段階に分類。。

調査の結果、妊娠中のカフェイン摂取量が非常に多かった女性は、
摂取量が少なかった女性に比べ、
子どもが1歳になるまでに成長過剰になるリスクが
66%高くなることが分かりました。

さらに、妊娠中に平均~非常に多い量のカフェインを摂取すると、
子どもが3~5歳なった時点で太りすぎになるリスクが大幅に高まることも判明。

8歳の段階では、母親のカフェイン摂取量が
非常に多かった子どものみ、影響が残っていたということです。

研究者は、
「妊娠中のカフェイン大量摂取は、乳幼児期の過剰成長や
子ども時代の肥満と関係していることが、今回の研究で示された」
と解説しています。

https://www.cnn.co.jp/fringe/35118271.html

<妊婦はカフェインは一日どのくらいなら大丈夫?>

成人のカフェインの1回の摂取限度は、
体重1kgあたり2.5mg程度まで、と言われています。

体重50kgであれば125mgという計算。

コーヒー200mlには
80~100mgのカフェインが含まれています。
(ちなみに紅茶はコーヒーの半分量)

なので、50㎏の人なら一日2弱杯程度。
(でも、体の感受性も人によって違うので
体の声を聴くのが一番いい。)

では、妊婦はどのくらいならOKでしょう?
日本ではまだ規定はありませんが
世界では厳しく設定されています。

世界保健機関(WHO)も含2001年に妊婦に対し、
コーヒーを1日3から4杯までにすることを呼びかけています。 

WHOよりも厳しく
1日200ml以下に制限することを求めている国が多くあります。

オーストリア保健・食品安全局(AGES)
英国食品基準庁(FSA)
カナダ保健省
ニュージーランド第一次産業省(MPI)(前ニュージーランド食品安全庁(NZFSA))
ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)

200mlのコーヒーに
100mlカフェインが含まれているとすると
一日2杯の計算になります。

妊婦や子どもへのカフェイン摂取にたいしては
世界は厳しくみているようですね。

カナダではエナジードリンク“High caffeine content”と表示する義務があり
子ども向けに売り込んではいけない、サンプル配布もダメ(heath canada) なようです。

この分野に関してはもっと研究が必要のようですが、
特に妊婦と幼児と成長期の子どもは
発達を妨げる要素があるようなので
気を付けた方が無難かもしれません。

あくまで嗜好品として、
大人が楽しむ飲み物としての認識を。

参考資料

国立がんセンター
https://www.ncc.go.jp/jp/cis/divisions/info/project/pub-pt-lib/20161204/20161204_01.pdf

食品安全委員会
https://www.fsc.go.jp/factsheets/index.data/factsheets_caffeine.pdf

農林水産省
http://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/risk_analysis/priority/hazard_chem/caffeine.html

厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000170477.html

脳科学辞典
https://bsd.neuroinf.jp/wiki/%E3%82%AB%E3%83%95%E3%82%A7%E3%82%A4%E3%83%B3
日本コーヒー協会

カフェイン

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