たけのこは春のデトックス食材 – 体も春に衣替え

たけのこの旬ですね。
今日はたけのこのアク抜き法や
体への作用についてのお話です。

<陰陽五行的にたけのこを見る>

毎年恒例の旬のお仕事、
たけのこ料理の準備の時期がきました。

東洋医学の基礎にある概念、
陰陽五行&マクロビオティックの観点から
たけのこを見てみると、

たけのこは「極陰性」
体を緩め、冷やします。

※陰性のものは上に向かって早く大きく育ち、
 一方、陽性のものは下に向かってゆっくり育つと考えます。

私が育った実家の近くに
大きな竹林がありました。

竹は育つのが本当に早く
昨日まで何もなかったところに
ぽこぽこ生え、

早い時は一日で何十センチも
切っても切ってもつぎつぎと伸びます。
すごい生命力です。

でも何故この時期に陰性のものを
わざわざ食べる習慣ができたのでしょうか?

春冷え、という言葉があるくらい
春は体が冷えがちになり、風邪もひきやすい。

その答えは体の中にあります。

今、体は冬に貯めた皮下脂肪や老廃物を出して
春夏用に衣替えしようとがんばっています。

老廃物を早くたくさん流すには
血管を緩めると早い。

そこで旬のたけのこの出番。

極陰のたけのこは血管を緩め
こもった必要のない熱を体から出し
老廃物の流れも速くし、
春夏の軽い体づくりをしやすくしてくれる。

アイスクリームやジュースは単に冷やすだけで
血管を広げて老廃物を流す役目は果たしてくれません。

醤油や昆布などの陽性のものと一緒に料理して
陰陽調和させてほんの少しいただくのがポイント。

では、たけのこのアク抜きのしかたです。
ちょっと手間ですが、慣れたら簡単、そして新鮮でおいしい。

<たけのこのアク抜き、下処理>

材料: たけのこ(300~400g)
    米ぬか(1cup)
    鷹の爪(1~2)

たけのこは茹でる前に、アクを抜きやすく、
先端を斜めに切り落とします。

切り落とした部分に
垂直に切込みをいれます。

小サイズなら1時間、
中なら2時間をめやすに煮ていきます。
こんなふうに。

吹きこぼれやすいので注意しながら、
お湯を足しながら煮ていきます。

やわらかくなったら、鍋に入ったまま冷まして
素熱が取れてから皮をむきます。

根元にある固い部分や、赤い斑点は
口当たりが悪いので
包丁で落とします。

<ゆでたけのこの保存方法>

アク抜きしたたけのこは
茹で汁ごと冷蔵庫で保存します。
すぐ食べるときは付けずにそのままでOK。
冷蔵庫で4,5日はもちます。

部分によって食感がちがうので
様々な料理法でしばらく春を楽しめますね。

柔らかい先端は繊維に沿って切り、たけのこごはんに、
硬い中の部分は繊維を断ち切っていちょう切りにして煮物やお味噌汁やお吸い物に、
など。

<旬について>

食べ物の旬(美味しく新鮮に食べられる時期)は
10日ごとに移り変わると聞きました。

(「旬」という言葉は10日を意味します。
10を3回繰り返すと1か月になる!)

季節ごとに自然は私達の体に
必要なものを与えてくれます。

でも、

「栽培」という技術を手に入れてから
少し不自然なことが起きてしまいました。

農薬や化学技術もプラスされ
「安定した供給」が手に入り
好きのものを好きな時に食べることが
できるようになりましたが

安心感と欲求の満足とを引き換えに
自然と体を引き離すことになってしまいます。

今や私たちの暮らしは、
ずいぶんと自然と離れた暮らしになり、
自然、つまり自分の体にも鈍感になってきました。

凝りや痛みはいきすぎると、
今度は逆に全く感じなくなります。
凝ってるのに感じない。

体がしんどいと言っていても
分からない感じない。

体の感覚は脳や心の
感覚も鈍らせていきます。

旬を感じる感受性、
旬をいただいて
高めていきましょう。

日常が自然と離れてしまった今、
現代人は積極的にがんばって
自然を感じる努力が必要だと感じます。

よもぎ、たけのこ、山菜、、
一瞬の春を体全体でつかまえて
体と心の感覚を磨いていきましょう。

<ワークショップのお知らせ>

2019年6月28日(金) ママのための勉強会 @ 東京武蔵野市
2019年8月6日(火) 夏のヨガ @ 宝塚
2019年8月3日(土) 脳と心のための勉強会 脳HOW @ 大阪梅田

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