ブラフマームフルタって?
ヨガ、アーユルヴェーダが生まれたインドには
“ブラフマームフルタ”
と呼ばれる時間帯があります。
「太陽が昇る前後」の時間のことで
この時間帯は
「生命のエネルギー」(=プラーナ)がもっとも高まり
ヨガや呼吸法で身を整えるベストな時間であり
病気にならない心身を作る
神聖な時間とされています。
Brahmamuhurtha
ブラフマームフルタ
日本人には聞きなれない単語ですね
ブラフマ=完全な、インド神話の「創造の神」
ムフルタ=時間帯
つまり
「創造」の時間帯という意味を持ちます。
日の出の前96分前
日の出後48分が
ブラフマー・ムルタの時間にあたります。
日の出前の約1時間半前、
日の出後の約50分、
と考えると分かりやすい。
もし日の出が5時30分なら
3時57分~6時18分の間
ということになりますね。
朝早く感じますか?
そんな方は、ぜひ一度
天気のよさそうな朝、
少しがんばって
朝6時までにベッドから出て、
早朝のすがすがしい空気と
温かい太陽の光を
体全体で感じてみてください。
体の循環がよくなり
体全体にエネルギーが満ちてくるのが分かるでしょう。
この時間帯は空気中の酸素濃度が高く、
エネルギーが満ちていています。
心も一日で一番
静かで落ち着いていて、
内省が深まる時間です。
毎日、この時間に起床して、
心と身体を清め
ヨガや瞑想をすると
血液の巡りがよくなり
五感が研ぎ澄まされ
身体、脳、心、直観が研ぎ澄まされてきます。
まずは、5分~20分
体が冷えないよう温かいブランケットなどにくるまって
静かに座り、深ーく長く大きく息を数回、
太陽と大地のエネルギーを感じて
グラウンディングしましょう。
(体もマインドもYES!と言っているのが分かるはず)
ブラフマー・ムフルタの時間帯に起きるとどうなる?科学的な検証
ヨガジャーナル国際版には次のような効果が
研究結果とともに記載されていました。
早朝、酸素濃度の高い空気を体内に取り入れると
「酸素」と「ヘモグロビン」が結合し
「オキシヘモグロビン」
(酸素化ヘモグロビン、oxyhemoglobin)
が産生されます
(血の赤色はこれです)
これが次のような効果をもたらすといいます。
– 免疫力の向上
– エネルギーの向上
– 血液のpHバランスの調整
– 様々な痛みの軽減
– ミネラルとビタミン吸収の増加
– 脳と心の老化防止
睡眠リズムをリセットして自然な心身を取り戻そう
ブラフマームフルタの時間帯に起きる、
睡眠リズムを作る、のは実はとても簡単。
結論を先言うと、
「寝る時間、起きる時間」を変えないこと、
です
前の晩、寝不足だったとしても
朝はいつもの時間に起きる、
これを続けるだけでバイオリズムが整います。
そのために、
・食事の時間、
・寝る前、脳が寝やすいような環境を作ってあげること
・朝日を浴びること
→ 網膜を通し、視交叉上核が受け取ると、
視交叉上核にある体内時計がリセットされ、
24時間という一定のリズムに調整される。
などは私たちができることの重要なアクションです。
体によいリズムを
「再教育」して
習慣化していきましょう。
ブラフマームフルタが向かない人
Brahmamuhurtaの時間帯に起きるのは
体、脳、心に大変良いことは分かりましたが、
お勧めしない人がおられます。
・妊娠中
・一部の子どもたち
・若いころから朝早くに起きる習慣がなかったシニア世代
・身体的・心理的疾患を持っている方
・昨日の食事でおなかの調子が悪い、または消化不慮の状態のとき ※2
生態リズム・サーカディアンリズムにのっとった生き方に戻る
人間は生物的に
昼に活動するように進化してきたようです。
体に備わった時計のことを
「サーカディアンリズム」といいますが、
朝目を覚まし、夜眠りにつくリズムが
これによってセッティングされています。
脳に刻まれた24時間のリズムです。
人は夜の8~10時の間に眠気が
自然とやってくるようですが
(狩猟採集時代のヒトと同じ時間帯)
※1
けれども、現代人はの脳は
スマホやPC、夜の人工光によって
この時間帯になっても
覚醒したままになっています。
光は脳内時計の進みを留めるため、
時間が来ても眠くならない。
(光を感知する視床又上核が自然な眠気を誘うメラトニンを出す。小さなベッドサイドのランプでも影響を受けるとのこと。)※1
サーカディアンリズムは
睡眠だけでなく、
ホルモンの分泌量、
食欲、尿の量、体温、血圧、
代謝、心拍数や赤血球産生など
体の臓器への影響、
さらに気分や感情もコントロールしています。
※2
もし、これを読んでいる読者の中で
生体リズムとずれた生活を続けておられたら、
未来の自分ため、家族のために
ブラフマームフルタ
「若返り」の時間帯に
体をもう一度リセットしてみませんか?
太陽を浴びて細胞の隅々まで
酸素を届けてあげてください。
ご自身の心と体の健康のため、
そして周りの家族・友人のため。
では、みなさんの健康をいのって。
今日もありがとうございました。
※1 マシュー・ウォーカー著「睡眠こそ最強の解決策である」(2020)SB Creative.
※2 Vd. Vinod J、Vd.M. Yogesh, Vd.P,G. Vijay. (2019). Bramhua Muhuruta for Healty Lifestyle- A Review Study. World journal of Pharma Ceuticalhttps://www.yogajournal.com/ Research, Vol 8, Issue, 6, 260-265.
※3 https://www.yogajournal.com/
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