体の排出力・心の排出力があればスローエージングできる!
家の中も掃除が欠かせないように、体内も定期的な掃除は必須です。内臓や血管の掃除が上手にできていないと、ゴミが腐って老廃物となり、体の隅にたまったり(主に関節が多い)、それらが体内で腐ってしまうと「病気」という形で体を侵食しはじめます。
ヨガやアーユルヴェーダの古典書にも記載されているように、「老廃物(マラ)を排出する力」は正に「健康」の必須条件。(シュルタ・サンヒター 総論編15:48)
私たちは普段は「取り入れる」ことに注目しがちですね。「肝臓をよくする食べ物」「目にいいハーブ」「無肥料無農薬の食材」「地産地消もの」などなど。
でも、「出す力」がなければどれだけいいものを食べ、定期的に運動し、よい生活習慣を心掛けていても、やはり老廃物が溜まってしまいます。若いときは排出力もまだ健在ですが、残念ながら加齢と共にその力は衰えてきます。
そしてこの「出す力」は自分でつけることができます。では、どうやったら体にたまっている「老廃物」を出すことができるのでしょうか?
身体のデトックスの力(排毒する力)を高めるには下っ腹のインナーマッスルの力が必要です。
このコラムをお読みの皆さん、もしよければ、今、自分の下っ腹を触って確かめてください。
・ぷよぷよしてませんか?
・冷えてませんか?
・力は入りますか?
・食後でなくてもいつも何か入っているような感じはしますか?
・膨満感はありますか?
体が冷えてたり心身が疲労状態になると、お腹の力が抜けてしまいます。
次に、体の状態をそのまんま観察してみましょう。
・猫背なことが多いですか?
・いかり肩だと思いますか?
・反り腰になってませんか?
・最近、心身が疲れやすくないですか?
・肩こりをはじめ体のこりはありますか?
・眼精疲労が気になることありますか?
・腰痛もちですか?
・便秘がちですか?
・手先が冷えてますか?
・息は浅くないですか?
チェックポイントはまだまだたくさんありますが
まずは、大まかに自分の上体をそのまんま観察して状態把握してみましょう。
体の排出・心の排出
体の排出力には「下っ腹」の力が大変重要です。
これは下っ腹のインナーマッスルだけでなく、丹田の力も含みます。
ちなみに「足腰の力」もデトックス力と大きな関係があり重要です。足腰は腎臓と関係が深い部位。そして血の浄化を担う腎臓は冷えに弱い臓器です。腎臓を含む下半身は冷やさないように注意してくださいね。
下っ腹を鍛えるには腹筋などの運動も大切ですが、「呼吸する力」をつけるのが一番効果だとヨガでは言われています。下っ腹を使った呼吸力が弱くなると、体も心も排出する力(デトックス力)が弱くなります。
さて、少しだけ排出の基本のお話をしたいと思います。体の排出にはヨガ的に言うと4つあります。4大排出と言われている「大便、小便、汗、呼吸」です。
他には、おならやゲップも排出です。女性はこれに加えて毎月の生理でも排毒しています。(出産自体も排毒だと聞いたことがあります。)さらに、イライラしたり怒ったり、悲しんだりするのは「心の排出」と言われています。
女性は特に閉経後は体の調子が悪くなりがちです。4大排出がうまくできているか把握しておくことは「健康維持」と「スローエージング」には大変重要になってきます。排出力が落ちるとやはり体も病気になりやすくなります。
毎日お通じありますか?その量と質も観察し、必要なら記録してください。一日一回は汗かいていますか?呼吸は浅くないですか?こまめにチェックしてくださいね。
特に、春になると体が冬にたまった老廃物を外に出そうとがんばります。私たちががんばらなくても自然はちゃんと掃除の時間を設けているんですね。この4つの方法で老廃物を出し切れていないと、今度は、急な発熱、鼻水、くしゃみ、花粉症などのアレルギー症状など、ちょっと負荷をかけて排出を促します。
体のお知らせをしっかりと受け止め、体に入れるものではなく「出す力」を高めてみましょう。結果は必ずでます。
心の排出力
体だけでなく「心」も老廃物がたまります。こちらは体と違って全く見えないのがやっかいですね。過去や未来を考えすぎ心配・恐怖・不安・怒り・悲しみの感情に捕らわれてしまったとき、心は「苦しい」ですね。これが心の「老廃物」です。次のような感情も老廃物です。「寂しさ」「焦燥感」「優越感・劣等感」「メランコリック」「無力感」「落ち込み」など。。。。
これらを、ほおっておくと、消えていくこともありますが、ストレスとして心に残り続けることもあり、それが長期にわたると体に負担をかけてしまいます(主に関節にたまると言われています)。
心をデトックスするには、「変化に対応する柔軟な心」、「執着せず良いことも悪いことも忘れる力」が大切だと古典書には書かれています。
こちらもヨガで鍛えることができます。「ヨガニドラ」や「呼吸法」、「瞑想」、「太陽礼拝」も変化を受容できる柔軟な心を作ってくれます。子どもと創造的な遊びをしたり、自分の知らない分野の本を読むのもいいですね。ブレインストーミングは大変役立ちます。
加齢と共に体も心も固くなってきます。心のストレッチも忘れずやっておきましょうね。その日のストレスはその日に掃除しておきましょう。
デトックス力を高めるアパーナ呼吸
うれしいことに、デトックス力を高めるのはヨガの得意分野です。
デトックス力を高めるには、下っ腹(おへそから恥骨の部位)を使った「呼吸の力」を強くするのが大変役立ちます。逆に、下っ腹を使った呼吸力が弱くなると、体も心も排出する力(デトックス力)が弱くなります。
下っ腹を強くするヨガの方法にアパ―ナ呼吸(Apana vayu)の強化というものがあります。アパーナは「おへそ」から「恥骨」の間を使った呼吸です。ここが強くなると、リンパ、血液が浄化され、排毒力が強まり、結果、スローエージング(アンチエージング)にもつながる、大切なヨガの方法の一つです。お腹がしっかりしてくると心の「柔軟性・強さ・バランス」も高くなります。具体的には、下半身のバランスポーズをはじめとするヨガのアサナ(ポーズ)や呼吸法と組み合わせてるとより効果的に高めることができます。
アパーナ呼吸はちょっとコツが必要なので、実践はヨガのクラスでお伝えしたいと思います。
アパーナ呼吸についてもう少し詳しい記事はこちらを参照ください(下の写真をクリック)
では、今日もみなさんの健康を心から祈って。
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