”出す”エネルギーを妨げない!お腹を活性化する呼吸法
体の排出機能をコントロールしているのは下っ腹です。ここは「アパーナ呼吸(apana vayu)」と呼ばれ、恥骨からおへそにかけて働いている生命エネルギー(プラーナ)が流れているところで、大腸や腎臓や肛門や生殖器などにエネルギーを供給し、体の老廃物を排出する力を高めていると言われています。心身のクリーニングセンターといっていいでしょう。
身体には大きく分けて5つのプラーナが存在するとヨガでは考えられています。こんなイメージです↓
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プラーナ(呼吸:上向きの力)
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アパーナ(排せつ:下向きの力)
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サマーナ(消火、吸収:廻し流す力)
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ヴァーナ(循環:巡る力)
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ウダーナ(逆流、自然の力に逆らう力)
ちなみに「生命エネルギー=プラーナ」とは、”氣”、”生命エネルギー”と呼ばれるものです。ヨガでは呼吸法のことをプラナヤーマと呼びますが、単にプラーナ=呼吸ではなく、私たちを動かし生かしてくれる「エネルギー源」のことをさします。『天の氣』『地の氣』『人の氣』という3つから、私たちはプラーナを取り入れています。
例えば、怒っている人、イライラしている人の隣に座っているだけでそのイライラエネルギーをもらってしまう、また楽しそうな人と話をするだけでこちらのエネルギーも上がっていく、といったものです。
インド文化では食べ物にもたくさんのプラーナが含まれていると考えられています。食材がどこでどのように誰が育て、誰が運び、誰がどうように、どのような気持ちで調理して、誰と一緒に食べるか、など、食材に含まれる栄養や鮮度だけでなく、育った土地かかわった人すべての生命エネルギーが凝縮されていると考えられています。そう考えると「生命をいただく」という感謝の念が湧いてきますね。
うれしいことに、肉体を通るプラーナは呼吸法と瞑想によって意識的にコントロールでき、各内臓、ホルモン、自律神経をはじめ、心の状態も整えることができます。
排毒(デトックス)もコントロールできます。デトックスを司るアパーナ呼吸(下っ腹の”氣”といっていいでしょうか)をヨガや呼吸法で強化することで、排毒力がうんと強くなります。老廃物(マラ)については過去の記事も参考ください(下の写真をクリック)
アパーナ呼吸で下っ腹を引っ込める・強める
アパーナは「へそから恥骨」にかけ、下方向へ働いているプラーナ(生命エネルギー)です。大腸や腎臓や肛門や生殖器などにエネルギーを供給し、大小便などの排泄、精液や月経の流れを支配するエネルギーです。(『ハタ・ヨーガ・プラディーピカー』より)
アパーナは下向きエネルギーなので、アサナ(ヨガのポーズ)、バンダ(体を締めるテクニック)、ムドラ(印)を使って、これを上向きにいったん上げ、そうすることで活性化させることができます。これは信頼できるヨガの先生に教えてもらってください。正しいやり方が大切ですが、結果はしっかりでてきます。
いったん、下っ腹の締めた感覚がつかめると、日常生活でも実践することができます。歩くとき、座っている時、物を運ぶときも、アパーナを意識して動いてみましょう。骨盤が安定し、背骨がまっすぐしなやかに伸び、肩の力が抜け、姿勢が変わってきます。骨盤が安定すると感情的に安定し、呼吸が落ち着き、必要のないストレスを感じることが少なくなります。たった、下っ腹を意識した生活をすることで、体も心もどんどん良い方向へ変化を感じるでしょう。
実践は今回は残念ながら紙面では伝えられないので、お近くのヨガクラスか、”ふぇる”のヨガクラスをのぞいてみてください。
今日もみなさんの健康を心から祈って。
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