1年ほど前、我が家の
小さなベランダに飛んできた
一本のよもぎ。
手入れなしで
雨水だけで
摘んでも摘んでも生えてくる。
よもぎは強い。
その生命力の高さと比例し
栄養価や効能も高く
古くから万能薬として
世界中で使われてきました。
春になると天日乾燥したヨモギを
煎じて飲むのが小さな楽しみ。
今日は、肝臓機能を上げ、
免疫力を高めると言われている
春の薬草、ヨモギについてです。
<ヨモギのエキスが排毒を促す>
草餅や草団子、お茶、
お味噌汁に入れたり
お風呂に入れたり
蚊取り線香や防虫剤としても、
ヨモギは古くから
日本の生活に根差した薬草として
重宝されてきました。
肝機能を高め
免疫力を維持し
血液を浄化する力を
もっています。
独特の苦みが
胆のうを刺激し
胆汁の分泌を高め
排便によって
体の浄化力を高めます。
※実は免疫力は弱ってる人は
高める必要がありますが
健康な人は高め過ぎてもいけません。
あまり高め過ぎると免疫細胞が
自分を攻撃してしまいます。
さて、ヨモギの薬用で
よく一番にあげられるのは
クロロフィル(葉緑素)です。
理科の時間で学んだ
そうあの植物のグリーンの部分。
これ↓
ヨモギにはこのクロロフィルが
他の植物より多く含まれています。
これらは老廃物を体外へ排出し
デトックス効果がとても高く
新陳代謝を高め
血液循環をよくしてくれるのが
特徴です。
貧血を予防し、
コレステロールを下げてくれる効果や
最近では
ヨモギとがん抑制の研究も
盛んに行われています。
クロロフィルの形は
赤血球と分子構造が
とても似ていて
こんなかんじ↓
左がクロロフィル、右が赤血球の中のヘモグロビン。
確かに似てます。
別名“緑の血液”
とも言われ、
多彩な効果が確かめられています。
<クロロフィルの2つの作用>
主な働きは排毒です。
大きがとてもとても小さいので
(食物繊維の5000分の1)
小腸の絨毛の奥の方に
たまった老廃物や有害物質
(ダイオキシン、残留農薬、有害金属(水銀、鉛)など)
を取り除いてくれる働きがあるとか。
もう一つの大きな役割は
血を作る力があるということ。
体内でヘモグロビンの生成を助けて
造血作用を助けてくれます。
ヘモグロビンは、赤血球の中で
肺から全身へと酸素を運搬する
役目を担っているたんぱく質です。
不足すると
貧血、だるさ、息切れ、動悸
などが起こり、
多すぎると多血症という
血液中の赤血球の量が
異常に増加してしまう
病気になってしまいます。
体重低下・慢性的な疲労
目の充血・身体の各所のかゆみ
などの症状が現れます。
このようにヨモギのクロロフィルは
貧血を予防・改善し
コレ ステロール値を下げ、
血中脂質も正常化する、
ということが検証されています。
(参照:国立健康・栄養研究所)
また、うれしい話は
ヨモギのクロロフィルは
吸収されやすく、強力なので
体に入ってすぐに作用する
特徴をもっていること。
特に浄化力が高まる
春や新月に積極的に取って
体を浄化していきましょう!
<よもぎが免疫力をあげる>
よもぎに含まれているクロロフィルは
排毒だけでなく、
体内のインターフェロンを増やす役割も
あるようです。(Kojima,2003)
インターフェロンは抗ウィルス作用があり
B型やC型肝炎の特効薬として有名ですが、
ガン予防としても注目されている物質です。
インターフェロンは
病気になると細胞を守り、
ウィルスなどの外敵を攻撃し、
免疫機能をスイッチオンさせる
大切な体内物質。
ヨモギを与えたマウスの寿命は長く、
抗がん効果があったという研究報告もありました。
※東京大学伝染病研究所の研究資料より
ただ、
加齢とともに出にくくなる
という研究もあったので
ヨモギなどで補ってあげるといいかもしれません。
さらに
クロロフィルと食物繊維を一緒に取ると、
便秘改善、肥満防止、
糖尿改善効果も
認められているようです。
ヨモギの中には
食物繊維が21%も含まれているので、
(ホウレンソウの3倍)
ヨモギ単品で
十分な効果が得られそうですね。
<よもぎ茶のいれ方>
1.5~10gの乾燥したヨモギを用意し
2.1lのお湯で15分程煎じる
※冷蔵で数日飲めます
血液を増やし浄化するヨモギは
体内の血行を良くし排毒してくれるので
肝機能を良くし
結果、免疫力を維持してくれます。
貧血や更年期障害の改善、
アンチエイジングや美肌にも
一役買ってくれます。
※ノンカフェインなので万人むけですね。
ただ、妊婦の方は食べる量に気を付けて下さい。
過剰に取り過ぎると、流産・早産に
つながるおそれがあると言われています。
春は時々ヨモギ茶でデトックス。
日常に取り入れてみて下さい。
みなさんの健康を祈って。