年に4回訪れる「土用」。
この時期は、次の季節へと移り変わる準備期間として、自然界が大きく動き始めるときです。
そのため、自然のリズムが乱れやすく、それに伴い、私たちの心や体のバランスも崩れやすくなります。
「最近、風邪をひきやすい」
「寝ても疲れが抜けない」
「なぜか気分が落ち込みがち」
──もしそう感じているなら、それは土用の季節が影響していることも考えられます。
この時期は、安定から変化へ、維持から新しい創造へとシフトする大切な時。どのようにバランスを取るかが、未来の健康や幸福に大きく影響を与えます。
そこで、5000年の歴史を持つインドの伝統医学 「アーユルヴェーダ」 の知恵が役立ちます。アーユルヴェーダは、長寿・健康・幸せな人生を送るために、日々どのように過ごし、季節ごとにどのように心身の調和を取るかを体系化したものです。その知識は、5000年分の研究と実践の積み重ねによって築かれた、まさに「生きるための智慧」です。
心を整える学問「ヨガ」
そして、心の健康を追求して生まれた学問が 「ヨガ」 です。ヨガのポーズ(アサナ)は、もともと瞑想のための体づくりとして発展しましたが、結果的に心身の健康に結びついていきました。
ヨガの素晴らしいところは、人生の最後の最期までできること。呼吸さえできれば、誰でも実践できるのが大きな特徴です。私の師匠は、ヨガをこう表現していました。
「ヨガは ABCD だ」
── AnyBody Can Do Yoga.
つまり、本来ヨガは年齢性別に関係なく誰にでもどこでもいつでも、できるものなのです。
アーユルヴェーダが「体の健康から心へ」と向かうのに対し、ヨガは「心の健康から体へ」と、2つはまるで車の両輪のように、お互いを補い合いながら、私たちを健康で幸せな人生へと導いてくれるのです。
体と心、どちらかだけでは不完全
体の健康だけを追い求めると、外側のケアにばかり気を取られ、「健康オタク」になってしまう。一方で、心の健康ばかりを重視しすぎると、人間関係に囚われすぎたり、「心さえ整えばすべて解決する」という極端な考えに陥ることも。
どちらか一方に偏ると、ちょっとしたストレスで崩れやすくなります。だからこそ、「体と心のつながり」を意識し、変化に応じたバランスをとることが大切です。
とはいえ、季節や年齢、住んでいる場所、そして個々の体質によってバランスの取り方は変わってくるので、「どうしたらいいの?」と戸惑うこともあるでしょう。でも大丈夫。人間は、何千年もの間、心身のメンテナンス方法を探求し、受け継いできました。どんなに科学技術が発達しても、私たちは「生身の存在」であることに変わりはありません。
心と体を整える生きた知恵、一緒に学んでいきましょう。
次のヨガクラスは 2月1日(土) からスタートです。お楽しみに!
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