<ケガによもぎ>
道端に生えている
ヨモギの葉をよくもんで、
傷口につけると
止血剤として使うことができます。
子どもたちが小さいころ
公園でケガをしたときは
よもぎを見つけて止血&消毒をよくしました。
(近くによもぎが見つからないときは
常備している塩とオウバクマツで処置)
殺菌力もあるので
外出時のちょっとしたケガには役立ちます。
<四季とともに姿が変わるよもぎ>
よもぎは春のイメージがありますが、
夏や秋でもいたるところに見かけます。
夏は背丈が1mほど成長し、
秋には小さな淡褐色の花をさかせて
1mm程度の茶褐色の種を付けて
Photo by花図鑑
春のよもぎとはずいぶん
姿が変わるため
探しにくいかもしれませんが、
見つけてみて下さい。
天然の薬を。
食用としては3~5月の
春の若葉がおすすめです。
現在、日本には30種類以上、
世界では300種類以上もの
たくさんのよもぎが
自生しているといわれています。
そのなかでも、
一般的に日本でよくしられているのが
「ヨモギ(カズザキヨモギ)」です。
料理や健康・美容などに
広く利用されています。
河原に生えているカワラヨモギは
肝臓の漢方薬に,
ヨーロッパ原産のミブヨモギは
回虫の駆除薬になります.
<よもぎの見分け方>
では、実際よもぎを探してみましょう。
よく見てみると道端に
静かに生えている生えている。
でも、似たものもあるので
ちょっとした注意が必要です。
春のよもぎは「トリカブト」と
似ているので注意です。
トリカブトは猛毒を持ちます。
見分け方はこちらを参考に
↓
ヨモギに似た毒性植物に注意!ヨモギの摘み方&見分け方
背が高くなる夏になると
「ブタクサ」と間違われることが多いようです。
ブタクサが花粉症の原因としても有名で
葉っぱや背丈が夏のヨモギの容姿とそっくりです。
自生しているところも、
河原や野原、道端。
よく似ています。
こちらがブタクサ
花をつけるとこんなかんじ
大きな違いは葉の裏の色と香りです。
葉の色は「白い」もの、
においは「草餅」のにおい
これがよもぎです。
慣れるとすぐすぐ見つかります。
<漢方としてのよもぎ>
漢方薬でも生薬として認められていて
止血の他に、
痛みを和らげ(止痛)
血液循環を促進し、
経絡を温め代謝機能を高める(温裏)
そのため
冷えによる腹痛、
婦人病(月経調整、不妊、流産予防)
咳や喘息の痰を取りなどに
使われてきました。
西洋薬の研究においては、
同じ科の青蒿(せいこう)(Artemisia annua)とともに、
マラリアの治療に有効であることが分かっています。
2015年ノーベル生理学・医学賞を
中国南部出身の女性研究者トゥ氏が受賞しています。
世界三大感染症の1つで年間2億人もの人が罹患し、
その62万人もの人々が命を落としています。
トゥ氏はマラリアに効果のある
「アーテミシニン(Artemisinin)」の抽出に成功。
WHOによると約42%、死亡率が減少したとしています(2015)
すばらしい功績です。
よもぎは太古の昔から「何にでもよく効く」といわれ、
日本だけでなく、世界各地で薬草として使われてきました。
天然の薬は副作用もなく
子どもから体が弱っている方まで
用途も広く万能です。
消毒液を使う前に、
ちょっと周りを見渡してみて下さいね。
<参考資料>